ビッグダデー村田でございます。
今回はバンダイとAppleがタッグを組んで世に送り出した『ピピンアットマーク』
その美品をお譲りいただきましたのでご紹介させていただきます。
ご存じの方も多いかと思いますがこの『ピピンアットマーク』の販売数は42,000台とされ
『世界で最も売れなかったゲーム機』として名を残しています。
売れなかったと言うことは、必然的に現存する数も少なく、箱も付属でここまで状態の良い物はなかなかありません。
そしてキーボードの箱付きはさらに数が少なく本体以上に珍しいと思います。
せっかくでのすのでじっくりご覧下さい。
『ピピンアットマークは』はバンダイ・デジタル・エンタテインメントとAppleが共同開発したMacintosh互換のゲーム機です。
日本では1996年の3月28日にモデムがセットとなったモデルが64、800円発売されました。
しかし、販売形態が他のゲーム機とやや変わっており、メーカーへ電話で注文するか、加盟店で注文するかのいずれかのみ。
加盟店での販売も注文を受けて取り寄せでしたので、買って直ぐ持って帰って遊ぶという事は出来ません。
当時村田は加盟店に勤めていましたが、注文を受けた記憶は皆無ですねぇ…。
あまりに売れなかったのか、発売から僅か三か月後の1996年6月15日にはモデムを別売りにして
49,800円に値下げしたモデルが店頭販売が開始されました。
持ち帰れるようになり49,800円になったとはいえ、この頃は既に『プレイステーション(初代)』が24,800円~19,800円に、
『セガサターン』が20,000円になっており割高感はぬぐえず。
村田個人的には『NEO-GEO(ROM版本体)』や『PCエンジン CD-ROMシステム』の発売をリアルタイムで経験しているので
「こんなもんかな?」という気がしなくもなかったのですが、やはり『プレイステーション(初代)』『セガサターン』を
両方買うより高いと考えると、やはり高いですかね(笑)
ゲーム機と言えばやはりソフトが重要です。『ピピンアットマーク』はバンダイ製と言うこともありまして
「機動戦士ガンダム」をはじめとしたキャラクターゲームなどが
発売されましたが、残念ながら本体の販売台数を伸ばすほどの力は無かったようです。
『ピピンアットマーク』は映像出力にVGA出力の他、S端子、ビデオ端子を持っています、が
ビデオ出力やS端子出力だと使うソフトによっては画面が非常に見づらく、実用には厳しいかなと思った物でした。
似たようなコンセプトである『FMタウンズマーティ』は画面拡大モードがあったりと、多少なりともこの辺の改善策はありました。
(逆に『FMタウンズマーティ』にVGA出力はなかったりしますが)
もう一つ、フラッシュメモリでRAMの増設できるたものの、やはりHDD非搭載でCD-ROMを直接読み込みながら
ビジネスアプリを使うのはかなり厳しい物が有ったと思います。
そして1998年2月、バンダイは『ピピンアットマーク』からの撤退を発表し、世に出てから僅か2年で幕を閉じるのでした。
後年『ピピンアットマーク』のネットワーク環境のために用意されたサーバー類が、
携帯向けコンテンツ提供の為に使われたりもしましたが、それはまた別のお話という事で。
『ピピンアットマーク』『プレイディア』『ワンダースワン』
バンダイが国内で販売を手掛けた『光速船』に『インテレビジョン』と、どれもあまり良い結果は出ませんでした。
ゲーム機本体をヒットさせるのはなかなか難しい物なのですね。しみじみ。
当時の売れ行きはともかく、2024年現在では(一部を除き)プレミア化しているというのもちょっと皮肉ですね。
村田個人としては、ワンダースワンは好きなハードのなので、いずれこのブログで思い出話でもしようかと考えております。
簡単ではございますが『ピピンアットマーク』のご紹介をこれで終わりたいと思います。
BEEP秋葉原店ではレトロなゲーム機やパソコンから、レトロではない各種ハード類まで幅広く買取を行っております。
今回のピピンのような美品は勿論、箱や説明書が欠品していたりしていても構いません。
動作しない物でもOKです。廃品回収などで処分する前に是非一度当店にご相談いただけますと幸いです。