アキバのケンです。
今回、店頭にて珍しいアイテムをお譲りいただいたのでご紹介いたします。
セガサターン用ソフト『サクラ大戦』の「帝国華撃団隊員名簿」です。
『サクラ大戦』はセガサターンの大作として発売前から期待されており、1996年9月27日の発売以降、順調に約36万本を売上げました（これはセガサターンオリジナルのタイトルとしては最高クラスのセールスです）。
ドラマチックアドベンチャーでありながら恋愛・戦略シミュレーションの要素もあり、魅力的なキャラクターやシナリオの面白さが評価され、同年のCESA大賞（現在の日本ゲーム大賞）の年間作品部門大賞も受賞しています。
ゲーム内での設定を活かした「歌謡ショウ」の開催やテレビアニメ化など、多彩な展開で心をつかまれたファンには今でも熱心な人が多く残っていますね。
この「帝国華撃団隊員名簿」は1995年の制作発表会にて関係者のみに配られたため、流通量が少なく大変貴重なアイテムです。
外装は「東京ゲームショウ」などの展示会イベント等で配布しているような、チラシを収納するパンフレット。そして、4ページの冊子がついています。
桜の花があしらわれたデザインで、ピンクから白のグラデーションが目を引きます。
開いてすぐのところにCD-ROMが収納されています。「マル秘」の文字がどんな内容なのかグッと興味をそそりますね。
冊子の1ページ目はシンプルにタイトルロゴとキャッチフレーズ。
タイトルロゴに注目してみると、文字のフォントが製品版と少し違っていますね。
また、キャッチフレーズの部分にも違いがあり、年号が「大正」になっています。製品版では架空の「太正」なので、まだこの時点では明確に決まっていなかったようです。
見開きの2・3ページでは「真宮寺さくら」をはじめとする主要ヒロイン6人とストーリーが説明されています。
さくらの刀をよく見てみると、まだ柄に色がついていませんね。このあたりでも初期デザインっぽい感じがあります。
最後のページは帝国華撃団の関係図、敵組織「黒之巣会」の説明が載っています。
ソフトの他にもゲーム概要やスタッフ紹介といった報道関係者向けの資料が6枚付属しています。
総合プロデューサーにはレッドカンパニー（現レッド・エンタテイメント）の広井王子氏が就き、作曲・音楽監督は田中公平氏、キャラクターデザインは藤島康介氏、そして構成・脚本はあかほりさとる氏と、当時のゲームやアニメファンならほぼ誰もが知っている人気クリエイターが集結しています。
発売の案内に書かれた【『サクラ大戦』はすべてのゲームエイジに当社が自信を持って贈る、一大エンターテイメント】という言葉が決して誇大表現にならない充実ぶりです。それまでのセガ家庭用ハードのゲームにはややマニアックな色合いが強かった印象ですが、ここでかなり様相が変わってキャッチーになったんじゃないかと。
付属のCD-ROMを起動すると、主題歌の「檄！帝国華撃団」とともにオープニングデモが流れ、タイトル画面が表示されます。
名曲が多い『サクラ大戦』の中でもやはりこの主題歌はとりわけ力強く、印象的ですよね。シングルCD発売時にオリコン15位にランクインしたほどなので、、ゲームを遊んだことない方でも一度は耳にしたんじゃないでしょうか。
スタートボタンを押すと、『サクラ大戦』の世界観から各キャラクターの紹介へ。
真宮寺さくらを演じる横山智佐さんがナレーション役となって、各キャラクターを解説してくれます。
ここでもいくつか製品版との違いが見つかります。
まずは真宮寺さくら。出身地を見てみると製品版では宮城ですが、群馬となっています。
神崎すみれは誕生日が製品版とは違っています。製品版では1月8日なのが1月20日に。
アイリスの誕生日も違いますね。製品版では7月5日ですが、5月5日になっています。
キャラクター紹介の後は製作者インタビューに続きソフトは終了です。
制作発表時のプロモーションキットなので、ボリュームはそれほど多くありません。
しかし、製品版との違いを比較することができるため、『サクラ大戦』にハマった人には興味深いものだと思います。
BEEPでは通常のソフトの他にも、限定版や体験版なども買取しております。
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